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基礎知識床の間の木割

◎和室では寸法のバランスが大切。
◎小さな和室に深い床の間や堅苦しい形式の床の間は避けた方がよい。

寸法の調和がポイント

日本の住宅は、平面の広さや天井の高さのバランス、そして各部材(柱・長押・鴨居など)の寸法の美しい調和が最大のポイントです。書院座敷をつくる場合の基本になっているのが、江戸幕府の大棟梁であった平内家の伝書「匠明」の木割図です。

ただし、そこにあるのは床の間と床脇の間口が4間以上もある、大寸法の大座敷の木割です。当時は、身長も5尺(156㎝ )ほどの時代でしたので、そのまま現代の床の間には使えません。これを応用しながら現代の床の間の木割を考える必要があります。

かつての大広間のような座敷は旅館や料亭などだけで、一般住宅では見られなくなりました。現在、多くの座敷は8〜12畳くらい。それに対応する1.5〜2.5間ほどの床の間と床脇の間口に対しては、床の間1・床脇1の比率が一般的ですが、床の間5・床脇3くらいの方が、バランスがとれます。間口が2間なら床の間7尺・床脇5尺、2間半なら床の間9尺・床脇6尺の割合がいいでしょう。
 
6畳以下の小和室なのに、間口0.5〜1間、奥行半間の床の間を設けている例が見られます。これでは少し深すぎてチグハグな印象を受けます。全体的なバランスを考えれば、奥行きは60〜75㎝ 程度が無難でしょう。

また、小和室には堅苦しい本床形式の床の間は不釣り合いです。自由で和らいだ床にした方が風雅に仕上がります。