洞(ほら)床 (龕破(がんわれ)床・龕合(がんごう)床)
踏込床にし、床框も落掛も省略(床柱も省略する例が多い)、前面の片側にアーチ曲線や矩形(L字型・直角)の下がり壁や袖壁をつけて洞をつくります。床内部も隅柱を見せないように塗り回し、正面から見えるのは床地板の他は土壁面のみ。洞壁の端は左官刀刃(端欠け)仕上げとします。数寄屋風小和室・玄関に見られます。村野藤吾の作品に多く見られます。また、仁和寺飛濤亭などの茶室が有名です。
また、洞壁の左右に対照型の袖壁を設けた洞床を龕破床(龕合床)と呼びます。袖壁の曲線を洗月のようにした洗月床もあります。