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基礎知識床材料

床材料

◎畳縁などは部屋の雰囲気に調和したものを選ぶ。
◎板敷きに部分的に畳を敷いたり、畳スペースを設ける使い方もあり、琉球畳などがよく使われる。
◎高気密住宅では防ダニも考慮。風通しをよくするか、防ダニ効果のある畳を使用する。

床材料の種類

床材料の種類和室の床は畳敷きが基本です。肌触りがよく、断熱・吸音性に富み調湿機能にも優れます。畳以外では、板の間やそこに薄縁やゴザ・絨毯を敷いた和室も。小和室やフローリングの居間・食堂の畳コーナー、民家風の板敷きに縁なし畳(坊主畳)を部分的に敷く例も見られます。目が粗く半畳の琉球畳がその代表です。現在では和の雰囲気の部屋でも、フローリングで仕上げることが多くなっています。

また、座る生活の足腰の負担を軽減するため、高齢者には背の低い椅子などを用意するケースが増えています。

畳の基礎知識

畳表・畳縁

畳は畳床に畳表を被せ、縁をつけてつくります。畳表は乾燥させた藺い 草ぐさを横に並べ麻糸・木綿糸・ナイロン糸を縦に並べて織り上げます。藺草を一本通す引き通しと中央で交差させる中継ぎがあり、前者が高級、後者が一般的です。織目の数(目数)が多いほど高級です。

畳縁は畳の長手の縁に取り付ける布。麻・絹・綿を染め織り上げたものや化繊も使われます。格式を重んじるところでは高こう麗らい縁べりなどの紋もん縁べりが使われますが、一般住宅では黒・紺・茶などの無地縁が無難です。軽快感を出すには細めにします。

畳床

畳床は畳の台になるもので、藁だけ使う藁床、ポリスチレンフォームを藁で挟んだサンドイッチ畳床、藁を使わない建材畳床があります。畳表は替えても畳床は替えません。畳裏は藺草・藁・棕櫚・ビニール糸などを編んで張り付けます。

現代の高気密住宅では保湿性能の高さがダニの生育条件を助長する可能性があります。換気や畳を持ち上げ風を通す必要がありますが、ポリスチレンフォームを畳床に使うと防ダニ効果があり、備長炭・木炭・ヒノキ・ヒバなどを使った健康畳もあります。

畳の敷き方・大きさ

平安時代には、畳は貴人の寝る所・座る所だけに敷かれる置畳でした。部屋全体に敷き詰める(敷畳)ようになったのは鎌倉から室町時代にかけてです。畳敷きの部屋を座敷といいます。

畳の敷き方は床の間と平行のいも敷きや直角の遣り敷きなどがあります。一般住宅には遣り敷きは使いません。

下表のように畳の大きさは地方によって違います。最近は敷地の狭小化などで小さい畳を使う傾向にあります。茶室では京間が正式とされ、各部の寸法はこれを基準に決められています。